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アイドルと呼ばないで:特別編

24歳の反乱





 2005年5月。
 ここは香港の某ホテルの一室。三人の美しい若者が集まっている。
 彼らは言承旭、呉健豪、朱孝天。全員が180cm以上の長身で美形。三人は同じ芸能事務所に金稼ぎ仲間として所属し、そのルックスをあますことなく利用して、共にアジア中の芸能界で荒稼ぎしていた。 
 三人はそれぞれ、阿旭、ヴァネース、孝天と(いうコードネームで)呼ばれていた。
 彼らにはもう一人のメンバーがいる。一番年下で(コードネーム)仔仔と呼ばれる、周渝民だ。
 台湾が拠点でありながら、海外での仕事が多い彼らは、今回も、4月に日本で一仕事終え、新CF撮影の為、香港に再結集することになっていた。
 しかし、仔仔の姿がない。仔仔は三人の携帯に「20時に全員孝天の部屋へ集まれ」というメッセージを残したまま、姿を消していたのだった。
  
豪「で?その後、仔仔から連絡は?」
旭「孝天の部屋へ集まれって電話の後は、何も」
天「俺も」
豪「まったく、何やってんだ、あいつは・・・」
天「本当だよ。ペプシのCM撮りは時間も短いし、穴を開けるわけにはいかないのに」
旭「やっぱり柴姐に相談した方がいいんじゃないかな」
 柴姐とは、彼らを騙して使って、外貨を稼ぎまくっている組織の大元締め、台湾芸能界のマリー・アントワネットこと、柴智屏女史のことだ。
天「でも、絶対に言うなって言ってたぜ」
豪「後でお仕置きが怖いんだろ。小心者め」
旭「仔仔、俺達を集めてどうする気だろう?」
豪「さぁな。どうせ大したことじゃないさ」

 その時、部屋の電話が鳴った。
 顔を見合わせる三人。
豪「出ろ、孝天」 
 腕を組んで偉そうに指示を出すヴァネス。
 頷く阿旭。
 孝天は、年上の二人にさからわず素直に受話器をとった。
天「ハロー?ウェイ?仔仔か?え?あぁ、いるよ。みんな集まってる。うん、柴姐には言ってない。どうしたんだよ、一体。え?来月のビッグイベント?」
旭「何?」
天「来月のビッグイベントが何か知ってるかって言ってる」
豪「来月のビッグイベントォ?」
旭「誕生日だろ、仔仔の。俺もうプレゼント買ってるよ」
 すぐに気がつく阿旭。仔仔のことなら何でも頭にインプットされている。
豪「そうだ。6月9日、もうすぐだ」
 孝天は頷いた。
天「仔仔の誕生日だろ。二人共分かってるって。え?俺?えーっと、覚えてたかな?いや、覚えてたよ。覚えてたってば。え?知ってるよ、24歳だろ?24歳に1歳足すといくつかって?25歳だよ。え?25歳を四捨五入すると?30歳だろ?それがどうしたんだよ」
豪「何の話だ?」
旭「さぁ・・・」
 顔を見合わせて首を傾げるヴァネスと阿旭。
天「は?なに?仔仔、何言ってんだ?マジで言ってるのか?!」
豪「どうした?!」
天「・・・・仔仔が、自分をお笑い担当から外せって言ってる」
旭・豪「?!」
天「24歳に1足すと25歳で、25歳を四捨五入すると30歳だ。30歳はもう立派な大人だからお笑い担当はやめて別のキャラを目指したいって」
豪「何か無理矢理だな。俺ら何て1足さなくても四捨五入したら30だぞ」
旭「(ズキッ)でも、別のキャラって?」
天「仔仔、別のキャラってどういうことだ?な?!で、でもお前、それは・・・」
豪「何だって?」
天「24歳になるし、ダイエットにも成功したから、花沢類のイメージに戻るって・・・」
 花沢類。それは、彼らを一躍人気者にしたTVドラマ「流星花園」で仔仔が演じた寡黙な青年の役。当時、芸能界に本当の仔仔の性格を知るものはなく、このイメージで仔仔は一時期白馬の王子様と言われていた。
旭「そ、それは・・・もう無理なんじゃ・・・。アジア中が仔仔のキャラ知ってるし。今更、戻っても・・・」
 その通りだった。
豪「駄目だ、そんなの認められない。却下だ。馬鹿なこと言ってないで、さっさと来いって言ってやれ!!」
旭「駄目だよ、ヴァネス。そんな刺激する様なこと言っちゃ」
天「仔仔、いいからとにかくホテルに来い。は?なに?なんだって?人質がいる?!」
旭・豪「人質?!」
天「仔仔、人質って誰だ?え、人じゃない、物?ガンダム?」
豪「?!」
天「ガンダムって、ヴァネスのフィギュアの?」
豪「孝天、よこせ!!」
 ヴァネスは孝天から受話器を奪い取った。
豪「仔仔、てめぇ、いつの間に俺のガンダムを!!あ、おい、こら、仔仔!!ウェイ、ウェイ!?」

 ツー、ツー、ツー・・・・
 電話は切れた。

天「ヴァネス・・・」
豪「そう言えば、2,3日前、俺がいない間に突然仔仔が家に来たって姉貴が言ってた。貸してたゲームソフト取りに来たって、俺の部屋に入ってったって・・・。変だとは思ってたけど・・・」
旭「その時、持ってったんだ・・・」
天「そう言えばうちのおばさんも変なこと言ってたな。仔仔が、日本で俺に猫に餌をやるよう頼まれたから、部屋の鍵を貸して欲しいって言ってきたって。で、1時間後に鍵を返しに来た時、ひっかき傷だらけで泣きながら帰って行ったから、変だと思って俺んちに様子を見に行ったら、唐唐と皮皮が興奮していて、最近拾ってきたチビ助を守るようにして、毛を逆立てて身構えてたって・・・」
旭「もしかして、そのチビ助も人質に取ろうとしてたんじゃないの?」
豪「唐唐と皮皮に阻止されて失敗したんだな」
天「仔仔の奴・・・」
豪「阿旭は?何か盗まれたものとかないのか?」
旭「盗まれたもの?別にないけど・・・強いて言うとしたら、ハートかな?なーんつって、ナハーッ」
豪・天「・・・・・・」
旭「(コホッ)でも、どうする?」
天「お笑い担当から外してくれるまで、仕事はしないって言ってたぜ」
豪「仔仔の奴、子供だと思ってたら知恵がつきやがって・・・」
旭「困ったな。以前だったら、四人で仲良しなところ見せてたらファンは喜んでたけど、今は、仔仔のオチがないと受けないし」
 何故か受けを気にする三人。
天「でも、この要求呑まないと、ヴァネスのガンダムがやばいぜ」
豪「俺、ガンダムだけは諦め切れないよ。沢山持ってるけど、一つ一つ違うガンダムなんだ。どれにも、それぞれ思い入れがあって」
天「知ってるよ。姉ちゃんから邪魔になるから捨てろとか、いつまで子供みたいなことやってんだとか、あんたかっこつけてるけど本当はオタクなんじゃないのとか、これ以上増やしたらママに言いつけるとか言われながら、一生懸命集めたんだよな」
豪「ま、まぁな・・・」
天「仔仔だってそれを知ってるのに」
豪「仔仔の奴、今度会ったら鵜飼いの鵜にして、ヴィクトリア湾で魚取らせてやる・・・」
 ヴァネスは低く唸った。
旭「でも、そこまで思い詰めていたってこと何じゃないの・・・。こうなったらガンダムの為にも、誰か変わりにお笑いを担当するしかないかも・・・」
豪「でも、誰が・・・」
 三人は顔を見合わせた。
天「俺はキャラが違うから無理だな」
旭「俺もちょっと・・・。もうそんな年齢じゃないし」
 阿旭と孝天はヴァネスを見つめた。
豪「ちょっと待てよ!!俺は上から二番目に年上なんだぜ!!」
天「それが?」
旭「この中で、明るくてノリがよくて、可愛いって言ったらヴァネスだし・・・」
豪「阿旭、俺は仔仔じゃないんだ。そんなこと言われても嬉しくも何ともないし、騙されないぞ。だいたいこういうのは年下の役割なんだ。孝天、お前がやれ!!」
天「無理だって。俺、寒いギャグ言っても、フォローの『エヘッ』ができないもん」
旭「そうだよね。やっぱり孝天には無理あるよ。キャラ的に」
天「やっぱりヴァネスしか・・・」
旭・天「いないよな~」
豪「ちょっと待て!!俺はエンターティナーを目指してんだ、コメディアンじゃない!!」
天「仔仔、コメディアンだったっけ?」
旭「いや、学生だったと思うけど・・・」
 誰もアイドルだということには、気がつかない。

2005'07'24(Sun)  sub :: アイドルと呼ばないで特別編:24歳の反乱*  アイドルと呼ばないで*

 
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